FNST長田格氏による漢詩講演会 [日記]

FNST長田格氏による漢詩講演会

12日金曜日、日本料理店「水の恵」で、南京富士通軟件技術有限公司(FNST)の長田格総経理(南京商工クラブ前会長)の「南京の漢詩」に関する講演会が開催されました。

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南京に長期滞在しておられた長田氏は、ことのほか南京の文化・風物に詳しく、南京をめぐる漢詩(詞も含む)を広く収集、その数は30篇以上に達します。長田氏の解説によると、そうした詩や詞は、後の時代の文人たちが、南京に都を置いた南朝の華やかさを懐かしむというものが多いということでした。武では北朝に劣っていたものの、南朝は、文の上では北朝をはるかに凌ぎ、華やかな文化をこの江南の地に広めました。後の唐・宋代の文人は、その絢爛たる文化を自分たちの精神的遺産として懐かしんだというわけですね。そうした中で、日本でもよく人口に膾炙しているのは、杜牧の「江南春」でしょう。「南朝四百八十寺。多少楼台煙雨中」―この14文字が仏教を主軸とする南朝文化の精髄を物語っていますね。

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さて、この杜牧について、長田氏は興味深い話をしてくれました―杜牧のもう一つの有名な詩「清明」はご存知でしょう。この中に出てくる「杏花村」が南京近郊の村だという説があるというのです。よく言われているのは、杏花村というのは、山西省の汾陽市(汾酒のふるさと)の近郊の村だという説ですが、どうも違うらしい。だいいち、汾酒は白酒(蒸留酒)であって、醸造酒が一般的だった当時はないものですからね。長田氏は「南京近郊説も確定的ではないですが」とおっしゃっていましたが。

講演会の後は長田氏の送別会でした。残念ですが、長田氏は、この12月でFNST総経理の職を勇退され、日本に帰国されることになったのです。

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老板の胡小姐もいっしょに

また、いつかこの地でお目にかかれる日を望んでおります。

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